症例 )
私が、始めてこの病気を自覚したのは、約5年前、電車に乗っていたときでした。
突然、動悸が激しくなり、息が詰まりそうで、冷や汗をかき、死ぬかと思うくらいでした。その時間は、わずか数分にも満たなかったと思いますが、私にとっては、何十分にも感じました。
この様なアタックは、その後、どこにいても、突発的に起こる様になり、予想がつかない為不安でしかたがありませんでした。特に電車に乗るのが怖くてしかたがありませんでした。
色々な病院に行きましたが、どこの病院にいっても、「異常なし」と言われるばかりで、その事が、また、不安を募らせるのです。最後に、上司の紹介で明石土山病院の外来を受診し、6ヶ月程、カウンセリングとお薬の投与を受け改善しました。現在では、アタックは起きる事はありません。
パニック障害は激しい恐怖や不安が突発的に起こります。患者さんはアタックがいつ起きるか予想もつかない為、不安に駆られる事となります。
パニック発作の症状は
アタックの時間は数分ないしは10分程度ですが、まれに1時間以上続く場合もあります。
アメリカでは、パニック障害の患者さんは300万人から600万人おられるだろうと言われております。女性における発生は男性の約2倍です。子どもから老人まで、各年代でみられます。
この障害は、恐怖症やうつ病を伴う事があります。例えば、エレベータの中で最初のアタックがあった方は、エレベータに対する恐怖症が見られる事があります。
また、重症の方は、外出もできない様になり、日常生活に多大なる影響を及ぼす様になります。
治療は、抗不安薬、抗うつ薬を用いた薬物療法とカウンセリングが主体となり、その他に、行動療法、認知療法などが用いられる事もあります。