木の芽立ちの頃 理事長・院長 太田 正幸 |
よく、「木の芽立ちのころに、精神状態が悪化する」と言われます。実際はどの季節の変わり目でも悪化することがあるのですが、特に、春先に悪化することが多いので、このように言われていると思います。
原因はホルモンバランスの変化を中心とするものだと思われます。今年は異常気象のため、寒暖の差が大きく、バランスを崩された患者さまも多かったように思います。私は、この時期、よほど調子を崩された患者さまには入院をお勧めしますが、大部分の患者さまには頓服を差し上げて、しばらく様子を観るように申し上げます。
今年もそうでしたが、気温が落ち着くにつれ、精神的にも落ち着かれた方々が多かったと思います。
とかく、精神科の病気は一般の方々は理解が不充分なため、少しの変化で、ご本人もご家族も不安定になりがちですが、ご遠慮なく私どもにご相談ください。精神科の病気は患者さまの周辺にいる人たちが支えなければなりません。当然、医師、看護師等病院のスタッフがお手伝いしなければ治る病気ではありません。