医療法人社団 正仁会
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作業療法(OT: Occupational Therapy)は入院中の患者さんの社会復帰の訓練を行う場所です。
作業療法室には、体育館、料理教室があり、運動療法、編物、刺繍、木工細工などさまざまなプログラムがあります。

特にSST(生活技能訓練)は、社会で直面する場面を想定し、メンバーの前で予行演習を何度も繰り返して、その技能を習得する方法で、人間関係のにがてな方々に大変有効です。

太田正気記念館に於て、運動会が開催されました。今回、レク活動委員として、運動会に携わることができ、その感想を述べたいと思います。
例年は、見学するだけだった車椅子の患者さん達にも、今年は参加する枠が増え、「参加できるのか、楽しみやな」という運動会を楽しみにする姿が見られました。
また対照的に、私の病棟は、壮年の患者さん達が多く、閉鎖病棟ということもあり、入院生活に於いて、活動範囲が制限されています。
その為、日頃から、体を動かすことに慣れていない上に、大勢の人の前で競技を行うなど考えられない様子で当初、参加を希望する患者さんは数人でした。
折にふれては、運動会の話をし、徐々に参加者が増える一方で、自分自身の中で、「拒んでいる患者さん達に参加を促しても本当によいのだろうか、無理に参加して意義があるのか。」という思いも込み上げてきました。

そしていよいよ当日を迎えました。悩みはすぐに解決。なぜなら、パン喰い競走の患者さん。今日はどうしたのでしょう。いつもは、活気なく過ごされているのに、スタートの号令とともに、全力疾走、勢いあまって、観客席へゴール!人間玉受けでは、車椅子の患者さん達が、悪戦苦闘しながらも一生懸命です。
この光景の中で、改めて私は、いろいろな患者さん達にとって、少しでも意義のある、楽しい時間を過ごせるようにお手伝いしていたのだなぁ、参加を促してよかったな、と思いました。
日々コミュニケーションを大切にし、また来年より多くの方々が参加でき、より笑顔のあふれる運動会となるよう、一層の努力をしていきたいと思いました。

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