いったい、心とはどこにあるのでしょうか?胸の中、心臓?
違いますよね、心の中心は大脳にあります。しかし、「心=大脳」とは私は思ってはおりません。
大脳はあくまで心の中心で、心の大部分を占めると思っています。
大脳は、心臓、肝臓、腎臓、などと同じ臓器ですよね?
他の臓器が病気になっても、おかしくはありませんね?では、大脳が病気になっても決しておかしくはありませんね?
「心の病気は大脳の病気です」、誰がなってもおかしくはありませんし、はずかしくもありません。大切なのは、他の病気と同じように早期に発見し早期に治療をする事です。
心の病気にかかっていなくても、重大犯罪をおこす人たちがいますよね?
人口の数パーセント。それと同じで、心の病気にかかっている人たちの中にも数パーセント、重大犯罪をおこす人達が残念ながらおられます。
しかし、他の人々と同じで、大部分の人達は全く恐くはありません。
残念なのは、マス・メディアで重大犯罪がおこると、「精神病院に通院をしていた」などと、心の病をあまりにも強調しすぎる風潮にある事です。これが、偏見をますます助長していると思います。
心の病気にかかっている方々の大部分は恐くはありません。
他の病気と同じ様に、一部の大変難しい病気をのぞいて、治る様になってきました。
心の病気は大脳の機能異常ととらえられていますが、医学の進歩により大脳の働きも大分解明され、それにより、良いお薬もたくさん開発されています。
治療はこのようなお薬を使った「薬物療法」とカウンセリングなどの「精神療法」を使って行われます。
心の病で苦しんでおられる方々は、是非、精神科の治療を受けてください。早期発見,早期治療がなによりも大切です。